実は犬の歯のキレイさと健康は密接に関係しているんです。
年をとっても元気であり続けるには、犬の歯磨きは必須と言っても過言ではありません。この記事では犬の歯磨きの仕方についてわかりやすく解説していきます。
歯磨きの目的は、ズバリ歯周病予防
まず最初に犬には虫歯がほとんどみられません。犬の口中はアルカリ性のため虫歯菌が繁殖しにくく、犬の歯の多くは尖った形をしているため虫歯菌自体も溜まりにくいからです。
※ちなみに人の歯の多くは臼のような形のため、そのくぼみに虫歯菌が溜まりやすい!
では歯磨きは不要かというとそんなことはなく、オーラルケアで注意すべきは“歯周病”です。
歯周病について知ろう
歯周病になるメカニズムは歯垢が唾液に含まれるカルシウムなどのミネラル分によって、石灰化して歯石となります。歯石になるには人は20日ほどかかりますが、犬の場合は3~5日でなってしまいます。一度歯石が出来ると、歯石の表面はザラザラしているため歯垢がさらにつきやすくなります。そしてどんどん歯石が大きくなってしまうという、悪循環におちいってしまいます。
この歯石自体には害はありませんが、問題は歯石の下でさまざまな細菌が繁殖してしまうことです。そのため炎症が起き、細菌が周囲の組織を破壊していきます。
これが歯周病です。
歯周病を見分けるサイン
本来、犬には口臭がありません。食べ物のニオイがすることはあっても、それ以外のニオイがないのが健康な状態です。
なので口臭がしたら歯周病の可能性が高いです。また口臭の前に歯ぐきの腫れや、歯の変色が見られるのでここで気づけるかが重要です。
気をつけるのは小型犬
犬歯の数は大型・小型犬共に42本と変わりません。大型犬の場合、アゴが大きく歯と歯の間にすき間があり歯垢がたまりにくいです。一方小型犬の場合は歯と歯の間のすき間がなく、さらに噛み合わせや歯並びが悪い犬も少なくありません。
そのため小型犬は歯周病になりやすいのです。
犬の歯磨きの仕方
・STEP1
口の周辺を触れさせるのに慣れることです。口を触らせたらたくさん褒めて、徐々に触る時間を長くしていきます。
・STEP2
歯磨きシートなどを指に巻き、口の中を触るのに慣れさせていきます。
あごや口元をゆっくりなでることから始めて、口元をめくって前歯や歯ぐきに触れ、慣れてきたら歯や歯ぐきをやさしく拭いていきます。慣れてきたら、徐々に奥の方も拭いていきます。
・STEP3
最終段階として歯ブラシに慣れさせていきます。最初は歯ブラシそのものをなめさせたり、ニオイを嗅がせたりします。このとき歯ブラシを水や缶詰のスープで濡らすと良いです。
歯ブラシに慣れてきたら口の中に入れ、少しづつ歯ブラシを動かします。
歯磨きのポイントは歯の表側の歯周ポケットにたまった歯垢を落とすことです。
裏側は舌が動くことで汚れが取れるため、あまり最初から無理をして磨く必要はありません。十分慣れてきてから歯の裏側は磨くと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。歯磨きは早い年齢から慣れさせるとスムーズに覚えてくれます。また人間と同じく細菌は夜寝ている間に増殖します。理想としては夜の歯磨きは習慣化することです。ぜひ参考になさってください!